自作ビデオスタビライザー
「剪定鋏式 改」

自作のビデオスタビライザー「剪定鋏式 改」を制作しました。

新コンセプトのビデオスタビライザー(いわゆる「ステディカム」)を自作してみました。
名称は、剪定鋏式 改(せんていばさみしき かい)です(※1)。

DIY Steadicam

安物の小型三脚に簡単な工夫を加えています。

簡単なサンプル動画を用意しました。

YouTubeでみる

ふたつのアイデアを盛り込んでいます。


「二脚」によるグリップ

小型の三脚を使い、そのうちの2本の脚を伸ばして握り手としています。
カメラはやや斜め上向きに取り付け、撮影時には斜め下からカメラを支える形になります。

剪定鋏式改

鏡の前で撮影後、反転しています。

このような効果があると考えています。

  • 両手で持つ事により、手首の動きの大半が封じられます。片手撮影で発生しがちな、手首の動きによるブレを抑えます。
  • カメラから手首までの距離を確保することにより、アングル変更の動きが緩慢になります。パンニングなどが滑らかになります。
  • (真下や真横ではなく)斜めから距離を確保する(※2)事により、あらゆる方向の動きが緩やかになります。
  • 片手で持つよりも疲れません(けっこう大事な事です)。

カウンターウェイトの追加

2本の脚を握り手部分よりもさらに伸ばし、端におもり(カウンターウェイト)をつけています。
金具の枚数を増減して、重心が握り手部分(の中央)に来るよう調整しています。

Counter weight

おもりを結束バンドで取り付けました。

Balancing on a chair

椅子の背に乗せて重心位置を確認しています。

このような効果があると考えています。

  • 握り手の力を多少抜いても、基本、向けた方向(見上げた/うつむいた)をそのまま維持します。
  • 重心部分を掴んでいるので、パンニング時に意図しない反作用は発生しません。
  • 全体重量が増加するため、歩行時の上下動が慣性により緩和される事が期待されます。

ジンバル式との違い

いわゆる「マリーン」タイプなどと異なり、一般的なスタビライザーのキモである「ジンバル(自由関節)」を使用していないので、特徴が異なります。

  • シビアなバランス調整は不要です。
  • 水平視点が基本(※3)のジンバル式と異なり、(見上げる/見下げるなど)パンの自由度が高くなります。
  • 両手でしっかり握っているので風の影響はありません。
  • 重心部分を握っているのでドロップタイムは∞となり(ドロップが発生しない)、揺り戻しによる時間差を伴った補正はありません。ステディカム独特の「浮遊感」は発生しません
  • 小型のコンデジ専用です。

動作原理について

前回のエントリー紹介した動画の中で説明されていた、ビデオスタビライズの二つの原理を両立させるものとして考案しています。

How to Make an Impromptu Camera Stabilizer

Adding counter weights increases the camera’s inertia and improves balance.
カウンターウェイトを追加すると、カメラの慣性を増大させ、バランスを向上させます。

Wider hand grips reduce the effect of random hand movements.
幅広のハンドグリップは、ランダムな手の動きの影響を低減します。


簡単な手間でそこそこ効果があります。費用もほとんどかかりませんでした。
また、遠目には「カメラと三脚を持ち運んでいる」ように見えるので、目立ちません。

実利を求める人にはオススメです。

※1 以前作った「剪定鋏式」は二脚によるグリップのみで、カウンターウェイトを付けていませんでした。
※2 真下(一脚タイプ)ではY軸上以外で、真横(ワイドハンドルタイプ)ではX軸上以外で、カメラからの距離が0になるため、手首の影響が残ってしまいます。
※3 ドロップタイムを長めに調整した上で練習を重ねれば、ジンバル根元をいじる事によりアングル変更は可能なようです。

今どきのステディカム

今どきのビデオスタビライザー(ステディカム)はすごいですね。
私が自作していた頃と状況はすっかり変わりました。

ビデオスタビライザー(いわゆるステディカム)の進化はすごいです。
私が自作で超素朴なやつを作っていた数年前とは状況がすっかり変わっています。

いくつかリンクを集めてみました。

今どきのハイエンドのプロ機材はすごいです。

MōVI from Vincent Laforet on Vimeo

電子制御のようです。

MōVI in Action (Quick Video) from Vincent Laforet on Vimeo

アマチュアの皆さんもすごいです。この方は別格。浮遊感ぱないです。

溶接にはとても手が出ません。

市販のデジカメやビデオカメラも「5軸手振れ補正」やら「空間光学式手ブレ補正」やらでどんどん進化しています。

いつの間にかAmazonでも国内外のビデオスタビライザーが普通に売られるようになりました。

ハイエンドなアプローチも新製品の購入も良いですが、
ビデオ撮影の手振れ軽減は意外と簡単な原理だったりします(実はこの動画が一番のオススメです)。

「普段の生活」を動画で撮影するならば、このくらいの素朴さが実は重要だと思っています。
ビデオスタビライザーの物々しい機材は、確実に周りに引かれてしまうので。

みんな楽しそうだなぁ。

低価格のビデオスタビライザー「TEEDA STB-145」の購入とバランス調整

低価格のスタビライザー「TEEDA STB-145」を購入しました。まずはバランス調整を行ないました。

市販ステディカムのバランス調整

プロ機材ドットコムで低価格のビデオスタビライザー「TEEDA STB-145」を購入しました(※1)。税込み19,740円と市販品としては破格値ですが、それなりに本格的なボールジョイントのジンバル式スタビライザーです。自作ステディカムの材料費と比較しても十分安いと思い、どんなものかと試しに購入してみました。

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こんな感じの可愛いトートバッグに入っています。

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全てのパーツです。冒頭のLumix GH1+14mm/F2.5と組み合わせる際にはエクステンションパーツは使用しませんでした。

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微調整用としてスライドレール(2,200円)も購入しました。

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まずはバランス調整を行いました。

市販ステディカムのバランス調整

仮組み後、まず重心の調整をします。お盆と菜箸で「シーソー」を作り(※2)、ウェイトをつけはずししながらジンバル下部辺りに重心が来るようにします。

市販ステディカムのバランス調整

次に、前後の傾きを本体のスリットを使って調整します。カメラの取り付け位置を前後させながら、カメラがうつむかないよう/あおむかないように調整します。

市販ステディカムのバランス調整

同時に、スライドレールを使って左右の傾きも調整します。目盛りがついているので液晶を開いたとき/閉じたときなど再調整を容易に行うことができます。

市販ステディカムのバランス調整

調整完了時の組み合わせです。やはり市販品は各種調整がやりやすいです(※3)。冒頭の写真のようにバランスが取れている状態では机の端にそのまま立てることもできました。

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※1 STB-145は「現在取扱停止中」となっています。購入できません。予約も受け付けていないので、もしかするとバージョンアップを控えているのかもしれません。あるいはパテント関連で販売できなくなってしまったのか……。一回り小さいSTB-094は2012年1月現在でも入手可能ですが、搭載可能重量、各種調整範囲が異なります。

※2 重心の割り出し方法はYouTubeの「ステディカム マーリン セットアップ」という動画を参考にしました。そちらでは杜撰な私とは異なり、細いワイヤーを利用して精度の高い調整を行っています。

※3 ウェイトをつけ外ししやすいように市販の蝶ネジに変更しました。また、本体に金属用のドリルで穴を追加しています(今回は利用していません)。

120215追記|STB-145の販売が再開されたようです。同時に新しい機種も出て、ラインナップが充実しました。小型タイプのSK-W02などが良さげです。さっそく使い始めた方もいました。

剪定鋏式スタビライザー

新方式の自作ステディカムを考案しましたが、まだうまくいっていません。

ほぼ2年ぶりにビデオスタビライザーの製作を再開してみました。

従来のジンバル式とは異なる、新コンセプトのスタビライザーです。
先日、テスト撮影をしてきました。

……。あんまりうまくいっていないので詳細は割愛します。
改善したらまた紹介します。

新方式の名前は「剪定鋏(せんていばさみ)式スタビライザー」です。

111221追記|やっぱりVimeoはやめてYouTubeで上げ直しました。

成果出ず。試行錯誤中。

なかなか成果が出ません。

テスト撮影や金具の組み直し、おもりの調整を何度も行なっていますが、納得のいくものができません。

重心の位置さえ制御できれば結果は出るはずなのですが……。結構しんどいです。

111211追記|DSC-HX5Vですが、動画撮影時の歪曲収差が気に入らず、売り飛ばしてしまいました。

手作りグライドカム

手作りグライドカム用の素材を見つけました。

いわゆるステディカムの派生で「グライドカム」というのがあるのですが、

グライドカム – Google 検索

自作でグライドカムをつくるのなら、これ、材料になるかも。下部のパーツとして……。
地元のOlympicで見つけました。

photo

60fps動画を公開するための、5つの方法

60fps動画を公開するのはたいへん。少なくともFlash系は難しい。QuickTime系がいいかも。

60fps動画をweb上に公開するのはなかなか面倒なのですが、やってみました。

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1. MobileMeで公開する

MobileMeユーザーなので、「MobileMeギャラリー」を利用してアップしました。ビットレートは7.2Mbps、ファイルサイズは180MB、1280px*720pxの動画です。

◎かなり重いです。表示されない場合、何度か再読み込みをしてみてください。

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2. blip.tvで公開する

blip.tvを利用してアップしました。Flashビデオの方でなく、オリジナルの.movファイルを閲覧してもらいます。ビットレートは2Mbps、ファイルサイズは43MB、640px*360pxの動画です。60fpsのためにサイズはあきらめました。

◎こちらも表示されない場合、何度か再読み込みをしてみてください。

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3. Veohで公開する

Veoh(Veoh Video Network)でも公開してみました。Flashビデオでなく、Veoh Web Playerを利用してオリジナルソース(.mov)をダウンロードしてください。ビットレートは6.5Mbps、ファイルサイズは140MB、1280px*720pxの動画です。

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4. ニコニコ動画で公開する(割愛)

ニコニコ動画はファイルサイズの上限だけが規定され(最大100MB)、画像サイズ、ビットレート、フレームレート全て任意で決める事ができるようです。60fpsの動画も変換されずに公開されます。こちらも、実際にはweb上で閲覧するのではなく、rucaDownloaderなどを使ってローカルにダウンロード後、閲覧します。

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5. 自分のサーバーで公開する(割愛)

無尽蔵にディスクスペースを追加契約できるなら可能かもしれません。ただ、プロバイダーが転送量に制限をかけているかもしれないので調べる必要があります。このblogのサーバー(heteml)はダメっぽいです。

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◎YouTubeなど、Flashビデオ埋め込み型で60fps動画を閲覧するのは今のところかなり難しいようです。.mp4ファイルや.movファイルを閲覧するしかないようです。

◎エントリーのタイトルですが、ローカルにダウンロードして閲覧するのは「web上に公開」したことになりませんので、実際には3つの方法ですね。

以上となります。ご覧になって下さった皆さん、奇声をお詫びします。