NDフィルターのキャリブレーション

NDフィルターの購入

映画風のシャッタースピードの確保、回折の悪影響の回避など、動画を撮影する上でNDフィルターの必要性を痛感していました。
先日、Amazonで購入しました。NEEWER製の安いNDフィルターのセットです。
ND2、ND4、ND8の3枚入り、ケース付きで1,000円しませんでした。

NEEWERはm4/3やSony Eマウントのマニュアルフォーカスの交換レンズをバカ安で売っている、中国のメーカーです。
割り切って使えばとても役に立ちそうな製品を作る、個人的には好感度の高いブランドです。

DSCN1185

レビューを読むとそれなりに色転びがあるということなので、補正値を調べることにしました。
ちょっと面倒ですが、高価なものを購入しても補正ゼロで使えるとは限りません。


キャリブレーション方法

DSCN1179

フィルターを装着し、さらに豆腐の容器をレンズの先に被せて、太陽に向けてrawで撮影します。
撮影後のrawファイルをLightroomのホワイトバランス「自動」で現像し、数値をメモします。こんな感じです。

なし 色温度:5000 色かぶり:+7
ND2 色温度:5150 色かぶり:+8
ND4 色温度:5300 色かぶり:+7
ND8 色温度:5700 色かぶり:+8

一番濃いND8は、フィルターなしに比べ、700も色温度が異なります。幸い、色かぶり(グリーン⇄マゼンダ)は誤差の範囲のようです。

次に、前回調べて設定した、デフォルトの色温度設定

色温度:6700K 調整:G:3

を基準に、Lr側で700の補正となるようなG7でのカスタムホワイトバランスの数値を探ります。

念のためテスト時の数値を書き留めておきます。

G7:7000/0 → Lightroom:5700/+18
G7:7500/0 → Lightroom:5950/+19
G7:8000/0 → Lightroom:6150/+19
G7:8500/0 → Lightroom:6400/+18
G7:9000/0 → Lightroom:6600/+19
G7:9500/0 → Lightroom:6850/+19
G7:10000/0 → Lightroom:7050/+20

G7:8000/G3 → Lightroom:6200/+10
G7:7900/G3 → Lightroom:6150/+10(ND8)
G7:7000/G3 → Lightroom:5700/+10(ND4)
G7:6900/G3 → Lightroom:5650/+10
G7:6800/G3 → Lightroom:5550/+10(ND2)

調べた結果、

ND2フィルターを装着した時のG7のカスタムホワイトバランス設定:
色温度:6800K 調整:G:3

ND4フィルターを装着した時のG7のカスタムホワイトバランス設定:
色温度:7000K 調整:G:3

ND8フィルターを装着した時のG7のカスタムホワイトバランス設定:
色温度:7900K 調整:G:3

となりました。


テスト撮影

実際に使うであろうND8でテストしてみました。

フィルター:なし 色温度:6700K/調整:G3
↑ フィルター:なし
G7のカスタムホワイトバランス設定は、前回設定した[色温度:6700K 調整:G:3]です。

フィルター:ND8 色温度:6700K/調整:G3
↑ フィルター:ND8
G7のホワイトバランスは変えていないので、フィルターの影響で冷調になってます。

フィルター:ND8 色温度:7900K/調整:G3
↑ フィルター:ND8
G7のカスタムホワイトバランス設定は、[色温度:7900K 調整:G:3]です。
意図通り、フィルターなしの状態とほぼ同じ色調になりました。

Lightroomの「昼光」を再現する

最近はずっと、写真はrawで撮影して、AdobeのLightroom CCで現像しています。
その際、ホワイトバランスはLightroomの「昼光」を基準としています。自分にとってのデフォルトです。

デジカメのプリセットホワイトバランスはメーカーごと・カメラごとに異なるので、基準になりません。
rawで撮影・現像する限りはカメラ側の設定は無視できるので、これまでは特に気にせず使っていました。

ですが、最近動画撮影をすることが増えてきました。
カメラ側の設定をとりあえず「昼光(デイライト/太陽光)」にして漫然と撮影してきましたが、きちんと制御したくなってきました。

そこで、(動画撮影に使っている)DMC-G7のカスタムホワイトバランス機能を使って、Adobe Lightroomの「昼光」を再現できる数値を探してみました。


Lightroom「昼光」

↑ Lightroomのプリセットの設定「昼光」で現像した写真です。ウォーム系(アンバー系)・温調です。Lightroomのホワイトバランスはくせがあり、「昼光」に限らず、けっこう色温度が低いのが特徴のようです。

Lightroom「昼光」

↑ Lightroomでのホワイトバランス設定の画面です。色温度:5500、色かぶり補正:+10となっています。単位は不明です。


DMC-G7「昼光」

↑ DMC-G7側のホワイトバランス設定「昼光(デイライト/太陽光)」を、Lightroomでそのまま(「撮影時の設定」)使って現像した写真です。すっきり冷調です。

DMC-G7「撮影時の設定(昼光)」

↑ Lightroomでのホワイトバランス設定の画面です。色温度:4750、色かぶり補正:+18となっています。


DSCN1176

Lightroomの「昼光」を再現すべく、設定を変更します。DMC-G7のカスタムホワイトバランスの数値を変更しては撮影し、都度Lightroomで開けて(現像して)確認します。
G7の「色温度設定」と「(色かぶりの)調整」の値は、Lightroomと単位が揃っていないため、少しずつ数値を変えながら追い込んでいく必要がありました。


試した結果を念のため書き留めておきます。

G7:5500K/M:5 → Lightroom:5000/+38
G7:6000K/M:1 → Lightroom:5150/+22
G7:6500K/調整なし → Lightroom:5400/+17
G7:6600K/G:1 → Lightroom:5500/+14
G7:6600K/G:2 → Lightroom:5450/+13
G7:6700K/調整なし → Lightroom:5500/+18
G7:6700K/G:1 → Lightroom:5550/+14
G7:6700K/G:2 → Lightroom:5500/+13
G7:6700K/G:3 → Lightroom:5500/+10
G7:7000K/M:1 → Lightroom:5750/+22


DMC-G7のカスタムホワイトバランスの数値でLightroomの「昼光(5500/+10)」を再現するには、

色温度:6700K 調整:G:3

がドンピシャでした。

今後はこの数値で動画も撮影していこうと思います。


ちなみに、

DMC-G7の「曇り」は、Lightroomでは5300/+17(Lrの昼光よりもやや冷調)
DMC-G7の「日陰」は、Lightroomでは5850/+10(Lrの昼光よりもやや温調)

です。簡易的にG7側の「曇り」を使っても比較的似た数値になります。


全くの余談ですが、DMC-G7のセンサーはぜんぜん良くないですね。
以前テストしたOlympusのE-PL6と比べ、ノイズがかなり多いです。
動画撮影にしか使っていなかったので、気づきませんでした。

DMC-G7動画|大森ふるさとの浜辺公園

近所の(といってもバスに乗って)公園で散歩がてら、撮影テストをしました。

簡単な撮影ですが、色々と思うところがありました。

撮影時の機材・設定

  • カメラ: DMC-G7
  • レンズ: G X VARIO PZ 14-42mm / F3.5-5.6 ASPH. / POWER O.I.S. + DMW-GWC1(ワイドコンバージョンレンズ)
  • 三脚: Velbon CUBE
  • 輝度レベル: 0-255
  • 撮影モード: マニュアル
  • ISO: 200
  • ホワイトバランス: 昼光
  • フォトスタイル: CineLikeV
  • コントラスト: -5
  • シャープネス: -5
  • ノイズリダクション: -5
  • 彩度: -4
  • ハイライトシャドウ: -3・+3
  • iDレンジコントロール: AUTO
  • 超解像: 拡張
  • 回折補正: OFF

編集・色調補正

  • アプリ: FCP X
  • ソフトウェアスタビライズ: 三脚モード
  • シャドウ補正: -10%
  • ハイライト補正: +15%

機材について

  • 純正のワイコンは倍率が低い(0.79倍)こともあり、画質の低下は少ないようです。G7のクロップ量(1.214倍)と合わせると0.98倍。装着前の画角で撮影できます。
  • ですが、付け外しが面倒です。また、ネジが切られていないため、フィルターやフードを付けることができません。
  • 三脚は軽くて素早くおりたたみのできる、とても小型のものですが、強度が全く足りないので風で揺れっぱなしでした。編集時にソフトウェアスタビライズをかける必要がありました。もっとずっとしっかりしたものを使うべきなのですが、機材が重いと行動力が鈍ってしまいます。悩ましいところです。

露出について

  • マニュアルモードでヒストグラムを見ながら露出を決定しました。オート+露出補正を使うより楽かもしれません。
  • 天気の良い屋外のため、シャッタースピードがどうしても速くなってしまいます。「映画風」の質感にするためには1/50秒程が良いのですが、実際には1/100秒前後になってしまいました。
  • シャッタースピードを上げ過ぎないために、絞りもF13前後にせざるを得ませんでした。回折の影響の少ない値はF8.0までなので、かなりぼやけてしまっているはずです。
  • NDフィルターの必要性を痛感しました。また、明るいレンズはいつ使えばいいのだろう、と考えてしまいます。
  • ちなみにG7はマニュアルモードの場合、ISOオートを併用できません。

設定について

  • 編集時の加工を前提にした設定ですが、ちょっと軟調にし過ぎたかもしれません。ハイライトシャドウは逆S字カーブにしていますが、ややリニアに戻そうと思います。
  • 回折の影響も含め、解像「感」が足りない感じがします。リンギングが嫌いなのですが、シャープ量もある程度増やす必要がありそうです。回折補正もオン(AUTO)にしておくべきでした。
  • 彩度ももう少し上げておいてもいいかな。視聴時の環境にもよりますが……。

編集について

  • 後加工は全て劣化の元だと考えているので、なるべくしたくありません。ですがその分、現場の設定が重要になるも面倒です。8bitで撮影する限りは仕方がありません。raw撮影ができれば……。

ちなみに、加工前の動画は以下になります。白とび・黒つぶれを抑えたlog収録風ですが、ここまでレンジを狭めて撮影すると、加工後の劣化が避けられないと考えています。また、風の影響で画面が揺れています。

……。色々書き連ねましたが、スマホなどを使ってもっと無邪気に撮影したほうが、人の心に響く動画が撮影できると思います。

FCPX|「マッチカラー」でカラコレもどき

Final Cut Pro Xの機能、「マッチカラー」を使って動画の色補正をしてみました。

撮影時に同じ条件でrawの静止画も撮影し、好みの色調に現像した画像データを素材に、マッチさせています。



色調は変わりますが、思ったほど「マッチ」しません。raw現像時の微妙なこだわりは再現されないようです。



モチーフによってはかなり「マッチ」する場合もあります。追加の色補正を行うことで、マッチさせたい画像にかなり近づけることができました。



青みがかった夕景をマッチさせています。「なんとなく同じ色調にする」ことしかできないのであれば、このように別の場所で撮影した動画を素材にしたほうがよいかもしれません。


動画編集ソフトの色調補正は、写真現像ソフトと使い勝手がかなり違います。
慣れているLightroomで好みの色調に整えられれば、と思いましたが、あまりうまくいきませんでした。
また、そもそもこれは「マッチカラー」の本来の使い方ではありません。

素直に動画編集ソフトを習熟したほうがよさそうです。

DMC-G7動画|録音設定

先日にエントリーした動画ですが、鳥のさえずりなど同時に録れた背景音が意外と良かったので設定をメモしておきます。

  • マイクレベル設定:0dB
  • マイクレベルリミッター:OFF
  • 風音キャンセラー:OFF

なんのことはない、内蔵マイク(※)を各種設定OFFで使っただけです。イコライジングをしない分、音の「抜け」が良くなるのでしょうか。

_DSC0796

風音キャンセラーをOFFにするかわりに、フェイクファーを使った自作のウィンドジャマーをつけています。両面テープで手芸用のファーテープを貼り付けただけの簡単なものですが、とても役に立ちます。

DMC-G7はマイク穴の周辺がフラットなので、ファーを貼り付けるのも簡単でした。


(この機種に限らず)外部マイクは必要に応じて使うのですが、ハム音などのノイズが入ってしまうことが多く、どうもうまく使いこなせたことがありません。

DMC-G7動画|ハイライトの再設定

前回のエントリーで、白飛び防止にはiDレンジコントロールだけでは足りない事が判明したので、再度ハイライトを設定してテスト撮影しました。

雨上がりの曇り空の印象を比較的意図通りに再現できたと考えています。

  • 輝度レベル:0-255
  • フォトスタイル:Natural
  • コントラスト:±0
  • シャープネス:-5
  • ノイズリダクション:-5
  • 彩度:+1
  • ハイライト:-3
  • シャドウ:±0
  • iDレンジコントロール:AUTO

撮影時の露出補正、編集時の色変更などは行っていません。

ヒストグラム

ヒストグラムを見てもすべての明るさを満遍なく使いつつ、白飛び/黒潰れが発生しないギリギリの域内に収まりました。

桜の木の幹

曇り空と逆光の桜の木の幹の階調を同時に収録できたのには満足しています
(自分以外の方には、単なる「眠い絵」にしか見えないかもしれませんが、それはそれ)。

ただ、「白飛びせずに済んだ」とは言うものの、空の階調の幅もそんなにあるわけではありません。動画から画像を切り出し、思い切りアンダーに補正してみました。ハイエストライト部はやはり白飛びしているようです。

空の階調(処理前)

空の階調(処理後)

設定をさらに下げればハイライトの階調は多少増えると思われますが、相対的にミドル域のトーンが減るはずです。ぱっと見も今よりももっと眠くなるので、迷うところです。

あるいはlog収録/カラコレすればもっとトーンは増えるのでしょうか。logはやった事がないのでどうもよくわかりません。
もっとも、DMC-G7にはlogの設定はありませんし、そもそも8bitしかない階調をむりやり引き延ばして大丈夫なのでしょうか。

引き続きテスト撮影を続けたいと思います。

DMC-G7動画|iDレンジコントロール(続き)

引き続きDMC-G7の設定を検証しています。テスト撮影を行いました。

前半はFCP上で露出などを調整したもの、後半が調整無しのオリジナルです。

カメラの設定は、

  • 輝度レベル:0-255
  • フォトスタイル:Natural
  • コントラスト:±0
  • シャープネス:-5
  • ノイズリダクション:-5
  • 彩度:+1
  • ハイライト:±0
  • シャドウ:±0
  • iDレンジコントロール:自動

としています。

黒つぶれには効果的だったiDレンジコントロールですが、白飛び防止にはあまり役立ちませんでした。

ヒストグラムを確認すると、

ヒストグラム

空が完全に白飛びしています。
メリハリがある、とも言えますが、飛んでしまったハイライトのトーンは調整しても戻ってきません。

ヒストグラム

前回の撮影時は、ハイライト:-4でした。
こちらは空のトーンが残っています。

iDレンジコントロールを使っていても、ハイライトはやはり調整しておく必要があるようです。


使用しているレンズは、LUMIX G 20mm / F1.7 ASPH.です。こちらに0.6倍のワイドコンバータを装着しています。12mm(24mm相当)になりますが、周辺部がかなり流れます。