雑なレンズテスト

手持ちの中望遠レンズで雑なテストをやってみました。備忘録です。


COSINA Voigtländer NOKTON 42.5mm/F0.95

NOKTON425mmF095_f095
NOKTON425mmF095_f095

動画撮影用に以前購入したレンズです。被写界深度の浅い、それっぽい映像が撮れるので大変重宝しています。
開放ではフレアが激しく、「表現」ぽくなってしまうので、

NOKTON425mmF095_f14
NOKTON425mmF095_f14

実際には2段ほど絞ってf1.4程度で使うことが多いです。
f2.0まで絞ればさらにくっきりしますが、


Olympus M.ZUIKO Digital 45mm/F1.8

MZUIKODIGITAL45mmF18_f18
MZUIKODIGITAL45mmF18_f18

Olympusの廉価なレンズを開放で使う方がシャープなので、NOKTONを絞って使うのはあまり意味がありません。
PanasonicやOlympusの純正の単焦点レンズはどれも開放から高画質で侮れません。安いし。そもそもAFだし。

ただし、動画でAFはあまり使いません。もっぱらMFです。
撮影中のピント位置の移動などは、NOKTONのフォーカスリングが大変役に立ちます。


(カビだらけの)Olympus ZUIKO 50mm/F1.4

ZUIKO50mmF14_f20
ZUIKO50mmF14_f20

とはいうものの、単にフォーカスリングが欲しいだけならば、古い35mmカメラの標準レンズを使えば済む話ではあります。
作例のズイコーは30年ほど前に購入した、今ではカビだらけのレンズですが、f2.0(できればf2.8)まで絞れば、十分高画質になります。
程度の良いもの(どのメーカーでも)を手に入れればもっと高画質だと思います。


Canon New FD macro 50mm/F3.5

NFDmacro50mmF35_f35
NFDmacro50mmF35_f35

ちょっと暗めですが、35mmカメラ用の標準マクロレンズなどは開放からとても役に立ちます。近接撮影時の色収差がまったくありません。


絞って収差を消しても発色やコントラストはそれぞれ異なりますが(NFDなどはちょっと緑っぽい)、どれもホワイトバランス設定やraw現像時の調整で吸収可能な範囲です。Lightroom上で色温度を100〜200度、色かぶりを1〜2目盛り動かすだけで微妙な色転びは揃ってしまいます。

50mm近辺は安くて実用的なレンズがたくさんあるので、NOKTONを買ってしまったのはちょっと散財だったかもしれません。

今まで大変役に立ってきたので、とくに後悔はしていないのですが。


テスト時の写真は、こちらにまとめました。

ローファイな写真

スマホのカメラのエフェクトですっかりおなじみ、既に陳腐化してしまった「ローファイな写真(lo-fi photography)(※1)」ですが、思うところ(※2)があり、ちょっとやってみました。

レンズの先端に安物のワイドコンバージョンレンズ(※3)を付けて色々撮影しています。AFはそのまま使えるので、トイカメラ風撮影のための専用レンズよりも便利です。

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0.6倍のワイドコンバージョンレンズなので換算28mmのレンズに付けると、換算16.8mmの超広角になります。画面が魚眼レンズで撮影したように大きく歪曲し、同時に周辺部に大量の収差や「流れ」が発生します。

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色温度もあえて間違ったもの(蛍光灯)に変更し、さらに周辺減光も付与しました。

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スマホのエフェクトとは異なり、どれも中央部の解像はしっかりしています。


世の中にはもっと「ローファイ」な写真がありますが、自分はこれが限界です。これ以上はちょっと勘弁。ちなみに階調や粒状感については「hi-fi」なままです。

※1. 英語版wikipediaの「See also」の欄にはLo-fi photographyを撮るための様々な手法が分類されています。

※2. 画面の中央部に視点を促すための手法を探しています。また、巷でいまだに流行っている「過度なカラーグレーディング」についての検証も兼ねています。

※3. 周辺の「流れ」も作例は激しすぎると感じていますが、動画撮影時にクロップされる分を勘案すると、今回購入したコンバージョンレンズの描写は意図通りの「lo-fi」具合でした。

Olympus PEN Lite E-PL6

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先日購入したOlympus PEN Lite E-PL6を使って散歩写真を撮っています。年末年始は近所の公園などを歩きながら撮影を楽しみました。


外付けファインダーで撮影。

以前購入した、Nikonの28mm用外付けファインダーを使って撮影しています。ファインダーに合わせてレンズも14mm(換算28mm)です。背面液晶は見ずに撮影。カメラの設定や構図にこだわらずにルーズに撮ります。使い勝手はほとんど「写ルンです」です。このくらい雑に撮らないと「散歩」が「撮影ロケ」になってしまいます。

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起動が速くてすぐ撮れる。

カメラの起動がとても速いのには驚きました。電源スイッチを押した途端、起動画面の表示も無くほぼ瞬時に撮影可能になります。コンデジの、スイッチを入れるとおもむろにレンズが伸び始めて撮影準備を始めるスタイルに慣れていたのでとても新鮮です。撮りたいと思った時にささっと撮れてしまうのは、とてもよいです。
一秒間に何枚も撮る「連写性能」などよりも、「最初の一枚」がすぐ撮れる事の方が自分にとって大事なので。

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間抜けな背面液晶。

どういうわけか背面液晶の縦横比が16:9です。m4/3のセンサーは4:3なので、表示画面に余白(余黒)が発生します。46万ドットの、今どきにしては粗めの液晶なのに。撮影時に液晶は見ないのでどうでもよいのですが、接写時に多少なりとも役に立つよう撮影時の設定を、液晶画面いっぱいに表示される16:9にしてみました(rawファイルはトリミング無しの4:3で保存される)。外付けファインダーの視野枠は4:3ですが、コンデジっぽいもっさりした比率が好みでないので、現像時に3:2にトリミングしています。
……といった(撮影時の)構図から逃れるための工夫のような事をいろいろしています。

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raw現像は趣味の時間。

先日のテスト撮影の結果からSony製のセンサーはそれなりにラチチュードが広い事がわかっているので、露出もカメラ任せです。そのぶん、自宅でのraw現像は丁寧にやっています。アンダーな写真が好きなので、現像時に半段〜1段半程度、減感(暗く現像)しています。明るめに(適正露出で)撮影して現像時に暗くすると、シャドウ部の階調がきちんと残ります。

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色収差は自分で補正。

残念ながらOlympus機のrawファイルはPanasonic機のそれとは異なり、色収差が補正されたものではありません(Pana機×Panaレンズだと色収差が自動で補正される)。両メーカーとも、歪曲収差と周辺光量の補正は自動で行なわれますが、その関係からかAdobeのLightroom/Camera Rawにはm4/3用のレンズプロファイルが用意されていません。倍率色収差などに関しては一枚一枚手作業で補正することになります。

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仕事が始まるとまた忙しくなり、散歩に出かける余裕もなくなってしまいます。年末年始に多少なりとも歩けたのは幸いでした。

m4/3のセンサーテスト
(ダイナミックレンジ)

先日購入したOlympus PEN Lite E-PL6をちょっとテストしてみました。

PEN Lite E-PL6のスコアはDxOMarkに掲載されていませんが、前機種のE-PL5が72(22.8bits|12.3Evs|ISO889)、後継機種のE-PL7が72(22.7bits|12.4Evs|ISO873)なのでセンサーはどれもおそらく同じ、総合スコア72でしょう。比較用に手持ちのm4/3で一番スコアの低いPanasonic DMC-GF5と撮り比べてみました。GF5のスコアは50(20.5bits|10.0Evs|ISO573)です。

今回はダイナミックレンジの差(E-PL6:12.3Evs|GF5:10.0Evs)を比べてみました(151206|追記あり)。なるべく条件を揃えて撮影・現像しています。

  • レンズはLUMIX G 14mm/F2.5 ASPHです。
  • f/5.6、ISO200で撮影しました。
  • rawで撮影しています
  • 1段ずつ(1/4000sec、1/2000sec、1/1000sec、1/500sec、1/250sec、1/125sec、1/60sec、1/30sec、1/15sec)露出をバラしてそれぞれ9枚撮影。
  • 補正なしで現像したところ、適正露出は1/500secあたりでした。上下3段分の7枚で比較しました。
  • シャープネス・彩度などの現像条件は全て揃えています。
  • ホワイトバランスだけは数値で揃えてもセンサーごとに発色傾向が異なるので、見た目の印象が揃うよう調整しています。
  • ノイズリダクションをオフにして現像しています。

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上はDMC-GF5で撮影した適正露出(1/500sec)の画像です。

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上はE-PL6で撮影した適正露出(1/500sec)の画像です。

小さいサイズでのぱっと見はほとんど変わりません。使用サイズが小さいのであればどちらも実用上全く問題なしです。ですが、等倍表示でいろいろチェックすると、明らかな差がありました。


シャドウ部を拡大して比較してみました。わかりやすいように1.5段明るく現像しています。

_1010011

DMC-GF5で撮影した画像のディティールです。シャドウ部のノイズが多く、木の質感が埋もれてしまっています。

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E-PL6で撮影した画像のディティールです。画素数が多い(1200万画素 vs 1600万画素)ことも相まって、木の質感がよくわかります。


シャドウ部のノイズ量については、アンダーで撮影したものを現像時に明るくしたもので比較するとよくわかります。

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DMC-GF5で3段アンダー(1/4000sec)で撮影し、3段明るく現像したものです。ノイズが大幅に増えるとともに、発色も悪くなってしまいました。ISO200の3段アンダーなので、ISO1600を適正露出で撮影したのと同じです。

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E-PL6で3段アンダー(1/4000sec)で撮影し、3段明るく現像したものです。ノイズは盛大にでていますが、色があまり抜けてないのにはちょっと驚きました。


シャドウ部の発色・階調をノイズで埋もれさせないために、オーバーで撮影し、現像時に暗くする、というアプローチを思いついたので比較してみます。すると、こんどはハイライト側に限界がありました。

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DMC-GF5で2段オーバー(1/125sec)で撮影し、2段暗く現像したものです。シャドウ部のノイズは減りましたが、空の階調が足りなくなってしまいました。

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E-PL6で2段オーバー(1/125sec)で撮影し、2段暗く現像したものです。空の階調はかろうじて残っています。が、青空の「青」が「シアン」に転んでしまいました。

きちんと「青」い空が表現できている「かろうじて」でない範囲は、GF5なら半段オーバーまで、E-PL6なら1段半オーバーまでぐらいかと想像します。今回いちばん高画質だったのは、1段オーバーで撮影し、1段暗く現像したE-PL6の画像でした。


その他全ての比較画像はこちらにまとめました。また、通常現像画像もまとめています。

検証結果ですが、非常に大きな性能差と感じました。同じ大きさのセンサーでここまで明らかな差が出るとは想像していませんでした。普段からrawで撮影し、ノイズリダクションをかけずに現像している私にとっては大満足の結果です。これからは厳密な露出やシャドウ部のノイズに悩まされることなく、気軽に撮影できそうです。

151206|追記 ダイナミックレンジのテストをしているつもりでしたが、シャドウ部のノイズ量は高感度耐性(ISO)の問題ですね。ハイライト側の「粘り」については検証できていますが、シャドウ側の階調については未検証となります。

DxOMark

カメラが好きなので、カメラ関連の情報サイトや写真系のblogを覗きにいきます。

最近は、DxOMarkのCamera Databaseをよく見ています。各社のカメラのセンサー性能を測定し、数値化(スコア化)した結果が比較・掲載されています。

各種の条件を変えながらランキングをソートするとなかなか興味深く、飽きません。いろんな感想が浮かんできます。

  • Sonyの1インチセンサーはすごいなぁ。半端な一眼レフよりも高性能だ。
  • ていうかSonyのセンサーはどのサイズも他社より一世代先をいってるなぁ。
  • ダイナミックレンジでソートすると上位はNikon。色深度ならPhaseOneか。
  • Canonの成績が全般的に振るわないのはどういうわけなのだろう。
  • CanonのAPS-Cは他社より一回り小さいからやはり不利なのかな。
  • でもCanonはフルサイズもSonyやNikonに負けてるか。開発力に差がついてきたのかなぁ。
  • Canonの1800万画素APS-Cは世代が変わってもほとんど性能一緒だな。センサーは長期間使い回すのだろうな。
  • 今のところAPS-CならNikonのD5000シリーズ(センサーはSony製)がコストパフォーマンスでは鉄板かぁ。売れてるわけだ。
  • m4/3はやっぱり全般的に数値が低いなぁ。残念。
  • Panasonicはハイエンド機とそれ以外で差が大きいなぁ。
  • Olympusは普及機にもハイエンド機と同じセンサーを使ってるのか。出し惜しみしていないのは好印象。
  • Nikonの1インチはコンデジにも負けてるなぁ。画質で勝負するのをやめちゃったのかなぁ。
  • 1/1.7インチのコンデジも感度以外は結構いい数値なのだなぁ。
  • なんでFujifilmのセンサーはテストされてないのだろう。何か事情があるのかな。
  • Samsungのセンサーは出来がいいのか。でも国内では販売されてないし、撤退の噂もあるからなぁ。
  • Pentaxもさりげなくいいスコア取ってるなぁ。

Olympusのカメラが旧機種・普及機でも好成績なのが気になり、AmazonでPEN Lite E-PL6を購入してしまいました。センサーはSony製です。新品のボディが21,000円(!)。ガジェットをいくつか処分した後だったので、出費はほとんどありませんでした。