m4/3のセンサーテスト(ダイナミックレンジ)

先日購入したOlympus PEN Lite E-PL6をちょっとテストしてみました。

PEN Lite E-PL6のスコアはDxOMarkに掲載されていませんが、前機種のE-PL5が72(22.8bits|12.3Evs|ISO889)、後継機種のE-PL7が72(22.7bits|12.4Evs|ISO873)なのでセンサーはどれもおそらく同じ、総合スコア72でしょう。比較用に手持ちのm4/3で一番スコアの低いPanasonic DMC-GF5と撮り比べてみました。GF5のスコアは50(20.5bits|10.0Evs|ISO573)です。

今回はダイナミックレンジの差(E-PL6:12.3Evs|GF5:10.0Evs)を比べてみました(151206|追記あり)。なるべく条件を揃えて撮影・現像しています。

  • レンズはLUMIX G 14mm/F2.5 ASPHです。
  • f/5.6、ISO200で撮影しました。
  • rawで撮影しています
  • 1段ずつ(1/4000sec、1/2000sec、1/1000sec、1/500sec、1/250sec、1/125sec、1/60sec、1/30sec、1/15sec)露出をバラしてそれぞれ9枚撮影。
  • 補正なしで現像したところ、適正露出は1/500secあたりでした。上下3段分の7枚で比較しました。
  • シャープネス・彩度などの現像条件は全て揃えています。
  • ホワイトバランスだけは数値で揃えてもセンサーごとに発色傾向が異なるので、見た目の印象が揃うよう調整しています。
  • ノイズリダクションをオフにして現像しています。

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上はDMC-GF5で撮影した適正露出(1/500sec)の画像です。

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上はE-PL6で撮影した適正露出(1/500sec)の画像です。

小さいサイズでのぱっと見はほとんど変わりません。使用サイズが小さいのであればどちらも実用上全く問題なしです。ですが、等倍表示でいろいろチェックすると、明らかな差がありました。


シャドウ部を拡大して比較してみました。わかりやすいように1.5段明るく現像しています。

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DMC-GF5で撮影した画像のディティールです。シャドウ部のノイズが多く、木の質感が埋もれてしまっています。

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E-PL6で撮影した画像のディティールです。画素数が多い(1200万画素 vs 1600万画素)ことも相まって、木の質感がよくわかります。


シャドウ部のノイズ量については、アンダーで撮影したものを現像時に明るくしたもので比較するとよくわかります。

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DMC-GF5で3段アンダー(1/4000sec)で撮影し、3段明るく現像したものです。ノイズが大幅に増えるとともに、発色も悪くなってしまいました。ISO200の3段アンダーなので、ISO1600を適正露出で撮影したのと同じです。

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E-PL6で3段アンダー(1/4000sec)で撮影し、3段明るく現像したものです。ノイズは盛大にでていますが、色があまり抜けてないのにはちょっと驚きました。


シャドウ部の発色・階調をノイズで埋もれさせないために、オーバーで撮影し、現像時に暗くする、というアプローチを思いついたので比較してみます。すると、こんどはハイライト側に限界がありました。

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DMC-GF5で2段オーバー(1/125sec)で撮影し、2段暗く現像したものです。シャドウ部のノイズは減りましたが、空の階調が足りなくなってしまいました。

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E-PL6で2段オーバー(1/125sec)で撮影し、2段暗く現像したものです。空の階調はかろうじて残っています。が、青空の「青」が「シアン」に転んでしまいました。

きちんと「青」い空が表現できている「かろうじて」でない範囲は、GF5なら半段オーバーまで、E-PL6なら1段半オーバーまでぐらいかと想像します。今回いちばん高画質だったのは、1段オーバーで撮影し、1段暗く現像したE-PL6の画像でした。


その他全ての比較画像はこちらにまとめました。また、通常現像画像もまとめています。

検証結果ですが、非常に大きな性能差と感じました。同じ大きさのセンサーでここまで明らかな差が出るとは想像していませんでした。普段からrawで撮影し、ノイズリダクションをかけずに現像している私にとっては大満足の結果です。これからは厳密な露出やシャドウ部のノイズに悩まされることなく、気軽に撮影できそうです。


151206|追記 ダイナミックレンジのテストをしているつもりでしたが、シャドウ部のノイズ量は高感度耐性(ISO)の問題ですね。ハイライト側の「粘り」については検証できていますが、シャドウ側の階調については未検証となります。

Nikon1 V1でraw4K動画。

2014年の春にNikon1 V1を安値で購入(※1)し、散歩の合間に4K動画を撮っていました。

Nikon1 V1は電子シャッターによる高速連写が可能なカメラで、rawによる30fps/60fpsの連続撮影が最大30枚(※2)まで可能です。音声無しながら4Kの動画(※3)が1秒(60fpsなら0.5秒)撮れるのです(※4)。

撮影後、Lightroomで現像してjpgで書き出します。その後、QuickTime Player7(PRO版)を使って静止画のシーケンスを動画に変換し、Final Cut Pro Xで編集しました(※5)。BGMはVimeoのミュージックストアから購入したものを使っています。

時間はむやみにかかりますが、とても楽しいです。

Nikon1 V1は2011年秋に発売されたカメラで、このカメラを使った4K・raw動画の撮影はおよそ2012年頃から話題になっていました。2013年にはマスターピース的な作品が出ましたが、2014年にはカメラメーカー各社から4K撮影のできるコンパクトデジタルカメラやアクションカムが出てきたので、それ以降は特に盛り上がることなく、今に至っています。

とはいうものの、rawで4K動画が撮れるカメラは民生用ではまだ存在しません。また、60fpsで4K動画を撮影できるカメラも存在しません。まだしばらくは楽しめると考えています。


※1. ホワイトの広角レンズキットが30,000円でした。2014年に買ったカメラはこれだけです。
※2. V2以降のVシリーズは40枚連写が可能になりました。Jシリーズは20枚までです。
※3. 10.1Mpixel/3:2のセンサーなので、やや縮小+上下カットで4K(2160p)にしています。
※4. 30fps連写を24fpsの動画に変換しました。ほんの少しスローモーションの1.25秒の動画となります。
※5. AdobeのAfterEffectsなら、rawのシーケンスから直接取り込んで動画を作成・編集できます。この方が高画質なはずですが、AEはプライベートでは持っていないもので……。

F900EXRをraw現像|ノイズリダクションについて

F900EXRのraw現像をしながら、ノイズリダクションについて感じたこと。

NR比較|NRオフ

FinePix F900EXRは低価格帯のコンデジにしてはめずらしく、rawでの撮影に対応しています。
購入動機の一つでもあります。

AdobeのLightroomを使ってraw現像を楽しんでいます。トーンの操作、シャープネスの調整や各種収差の補正など、パラメータをいじりながら好みの画像に仕上げています。

残念ながらF900EXRは極小センサー(1/2インチ)に加え、多画素(1600万画素)のため、ノイズが多めです。ISO400で撮影してもノイズがそれなりに発生します。

ノイズリダクションのパラメータを色々いじるのですが、なかなか消えません。
逆にいじりすぎると某メーカーのコンデジのように「油絵」のような画質になってしまいます。

開き直ってノイズリダクションをオフにしてみました(冒頭の写真)。


ノイズリダクション(NR)の違いを等倍で比較しています。

NR比較|等倍比較用

オリジナルはFlickrにアップしています(※1)。


大きく表示すると全体に梨地のようなノイズがうっすらと感じられますが、花びらの透け具合や色相の微妙な違いなど、質感や発色などは、NRオフが一番良好と感じられました。

これからはノイズ多めの機種でもノイズリダクションはなるべく使わないことにしようと思います。

周辺の画素などを参考にしながら画像を「舐める(ぼやかす)」ノイズリダクションは、やはりオリジナルの情報量を減らしている(※2)だけだなのでしょう。アルゴリズムの良否はあっても「ノイズ」と「結像(明暗や色)」を厳密に判別することなどできるわけがないのですから。

……。今まで撮影した全部の写真を現像し直したくなってしまいました。


※1 ファイル容量の差が意外とあります。ノイズリダクションが強いほどサイズが小さくなっています。もちろん、ノイズ自体がデータ量としてカウントされているのが主な理由ですが、画像本来の情報も減っているはずです。

※2 高級カメラの世界では、モアレ防止・偽色防止のためのフィルターをあえて外した「ローパスフィルターレス」がトレンドだったりします。センサーから取り出せる情報はとにかく一切減らしたくない、とマニアの皆さんは考えているのでしょう。逆に、普及価格帯のコンデジの強いNRは、一般の方々の意向をそのまま反映したもの、ということになります。