桜の撮影

今年(2018年)の桜は、一気に咲いて、あっという間に散ってしまったように感じています。
花見も特にしませんでしたが、近所の桜をちょっとだけ撮影しました。

P3250408

カメラはE-M10 Mark III、レンズはKenko MC SOFT 85mm F2.5です。f8.0に絞って撮影しています。

レンズは20年以上前に新品で購入しました。ソフトフォーカスレンズとしての利用はすぐに飽きましたが、目一杯絞るといい感じの描写になる気がしています。
3群3枚の単純な構成、13枚の絞り羽根のおかげなのか、ボケがとてもなめらかです。Photoshopのガウスのぶれのようです。
ピントの山は超なだらかで、ピント合わせはとても難しい(この写真も実はピンボケかも)のですが、合ってもカリカリにはならず、収差もわずかに残ります。

m4/3に付けて撮影すると170mm相当になります。どうも使いづらいです。フルサイズのカメラが欲しくなりました。

Olympus E-M10 Mark III ピクチャーモード比較 07

近所の公園にカメラと三脚を持って、再度テスト撮影を行いました。
今回は大変うまくいきました。

白飛び・黒つぶれの少ない、撮って出し動画としても/グレーディングの素材としても、どちらにも使える安定した階調の動画が撮れました。

  • シャープネス:-2
  • コントラスト:0
  • 彩度:-1
  • 階調:オート
  • ハイライト:-2
  • シャドウ:0
  • 基準露出補正:-3/6
  • ホワイトバランス:オート(G-1)

下記のような考え方を基に、設定値を決めています。



Premiere CC上で階調を確認すると、大半の画面で白飛び・黒つぶれを回避できていることがわかります。
興味のある方は初回テスト撮影のヒストグラムとも比較してみてください。

Lumetriスコープ

↑ トーンは中央に集まっています。また、上端・下端に向かってなだらかなグラデーションになっています。

Lumetriスコープ

↑ 輝度差が大きい場合も、白飛び・黒つぶれはごくわずかです。

Lumetriスコープ

↑ 輝度レンジ内に収めることを優先しているので、主要モチーフの露出が意図通りとは限りません。編集時に後処理が必要です。

Lumetriスコープ

↑ 状況によっては黒つぶれは発生してしまいますが、その場合は諦めることにします。白飛びは発生していません。

Lumetriスコープ

↑ カメラの評価測光の判断ミスで、暗部の階調に余裕がありつつも白飛びが発生する場合がありました。
マニュアル露出でヒストグラムを見ながら露出を決めるのが確実ではありますが、できればオートで全て済ませたい。


上手くいったので今回でテスト撮影は終了です。
今後は、通常の撮影を行いながら、

  • メインで使うピクチャースタイルの絞り込み・選定。
  • 彩度・コントラストの微調整。

などを行う予定です。


180320|追記 ピクチャースタイル「Vivid」で撮影したものをベースに階調を整えてみました。主義主張のない、普通にきれいな動画になったかと思います。人工物での色飽和がやや気がかりですが、鮮やかでコントラストの高い、Vividを今後の基準にしたいと思います。

撮影時は30pですが、80%のスローモーションにして、24pで書き出しています。

Olympus E-M10 Mark III ピクチャーモード比較 06

前回のテストで「階調:オート」がいけそうだったので、再度、近所の公園でテスト撮影を行いました。

テストを何度も繰り返すのにもだいぶ疲れてきたので今回は三脚は使わず、M-IS:1(センサーとソフトウェアを併用した手ぶれ補正モード)で手持ち撮影しました。
手抜きですがトーンの確認には支障ありません。

  • シャープネス:-2
  • コントラスト:0
  • 彩度:-1
  • 階調:オート
  • ハイライト:0
  • シャドウ:0
  • ホワイトバランス:昼光(G-1)

ほとんどデフォルトに近い状態ですが、「階調:標準」で撮影した初回テストに比べ、色調は割と落ち着いてきました。ヒストグラムをみても白飛び・黒つぶれは減り、中域のトーンが増えています。

だいぶ目処がついてきました。
引き続きテストを続けたいと思います。


ピクチャーモード「i-Finish(i-Enhance)」でも撮影しましたが、自分が求める画作りとはかなり異なりそうなので、割愛しました。今後は撮影も行わないことにします。

「ハイライト・シャドウ」と「階調:オート」

前回の撮影で、青空が気持ち悪い印象になってしまったので、原因を見つけるべく再テストをしてみました。
動画による撮影は大変なので、ちょっとズルをして静止画(撮って出しjpg)による検証です。

階調:標準/ハイライトシャドウ0_P2240045

ピクチャーモード: Vivid
階調:標準
ハイライト・シャドウ:±0

「Vivid」特有の強いコントラストですが、階調の辻褄は合っています。彩度は-1にしています。


階調:標準/ハイライトシャドウ7_P2240052

ピクチャーモード: Vivid
階調:標準
ハイライト:-7
シャドウ:+7

「ハイライト・シャドウ」を補正最大値まで変更したところ、こってり・ぼんやりした、独特の違和感のある画像になりました。

青空の輝度には変化がありません。数値を調べてみたところ、青空の輝度はミドル域(148)なので、「ハイライト・シャドウ」の設定変更には影響を受けていないのでした。
大きく変わっているのは建物の壁です。明るい(193)壁の色が、かなり濃く(161)なっていました。
前回の動画の違和感の原因(※)は青空ではなく、(青空の輝度に近づいた)周りの建物などの明るさの変化でした。

濃度比較

256階調の中の具体的なモチーフ

「ハイライト・シャドウ」の最大補正値の[7]ではやはり無理があるようです。YouTubeのサンプルをみても、逆光撮影に使われている変更値は、せいぜい[5]までです。


階調:オート/ハイライトシャドウ0_P2240044

ピクチャーモード: Vivid
階調:オート
ハイライト・シャドウ:±0

一方、「階調:オート」による補正は、「Vivid」の強いコントラストが緩和され、自然な見えになっています。
露出もやや明るくなり、空の色も自然な印象です。「ハイライト・シャドウ」との併用でなければ、有効に機能するように思えます。

「ハイライト・シャドウ」の大幅な数値変更は一旦やめにして、「階調:オート」をベースに検証を続けようと思います。


※ 飽和寸前のハイエストライトの色転びについては前回説明の通りです。

Adobeの5ゾーン

Adobeソフトの階調補正についての備忘録です。独り言に近い内容です。

Adobeソフトの階調補正についての備忘録です。独り言に近い内容です。

256階調グレースケール

5つのゾーン

Adobeの5ゾーン

  • Adobeのソフト(Photoshop、Lightroom、Premiereなど)は、階調補正をやりやすいように、5つの輝度域に分けてパラメータを用意しています。
  • 黒レベル、シャドウ、露出(=ミドル)、ハイライト、白レベルの5つです。
  • 256階調の、0-24|25-84|85-170|171-230|231-255に分かれています。
  • 各パラメータはスライダで操作しますが、ヒストグラムをぐりぐり動かしても機能します
  • 各パラメータを変更すると、階調の破綻が起きないように、隣(含む全ての)の輝度域にもそれなりに影響します。

(はい、以上です。ここから下は限りなく独り言です)

コントラスト

  • 「コントラストを上げる」とは、ミドル域にたくさん階調をあてがうことを意味します。
  • 「コントラストを上げる」とは、黒レベル〜シャドウ、ハイライト〜白レベルの輝度域を少ない階調で済ますことを意味します。
  • 「コントラストを下げる」とは、各輝度域をミドルの階調に寄せる(圧縮する)ことを意味します。
  • 「コントラストを下げる」とは、黒レベル〜シャドウ、ハイライト〜白レベルの輝度域に多くの階調をあてがうことを意味します。

実際の利用

白レベル・黒レベル:50/コントラスト+50

  • 白飛びを抑えるためには白レベルを下げると便利です。ミドル〜シャドウへの影響が少ないです。
  • 黒つぶれを抑えるためには黒レベルを上げると便利です。ミドル〜ハイライトへの影響が少ないです。
  • 白飛び防止、黒つぶれ防止ための上記の処理は、「コントラストを上げる」操作と両立します。相殺されません
  • 他にも、一見、相殺されそうな操作(例:白レベルを下げつつハイライトを上げる)を行うと、特定の輝度域の階調が増減します。
  • やりすぎると気持ち悪くなります。

その他

  • 青空はミドル域(150前後)です。ハイライトやシャドウの操作には影響されません。
  • 日本人の肌色はハイライト域(180前後)です。ハイライトの操作に大きく影響されます。

好みの階調/目指す階調

カメラの故障でピクチャーモードの比較撮影が中断しています。

せっかくなので、好みの画質のYouTube動画を確認しながら、どんな風な画質にして行きたいか、を考えてみました。


[4k] NOKTON 4Lenses with GH4
基本は「撮って出し」、グレーディング無しで使える綺麗な画質を目指しています。
彩度もあまり落としたくありません。
log収録をしないとなると、白飛び・黒潰れのどちらかはある程度割り切って許容しなければなりません。

こちらの動画は何度見ても綺麗です。GH4のCineLikeDをベースに、彩度やハイライト・シャドウを調整していると思われます。意外とデフォルトに近いかもしれません。

[4k]  NOKTON 4Lenses with GH4-01

[4k]  NOKTON 4Lenses with GH4-02


Canon Log 3 適正露出/2トップオーバー【キヤノン公式】
log収録には当分手を出さないつもり(そもそも対応カメラを所有していない)ですが、「logの撮って出し」の柔らかな映像は気になります。
業界の人間ではないので、流行りが終わったかどうか(そもそも流行ったのか?)はわかりませんが、ある意味「枯れたスタンダード表現」として残るように思います。

ところで、2段オーバーで撮影する必要はあるのでしょうか。適正露出で撮影して、後から肌色に合わせて露出を補正すればいいと思うのですが。

Canon Log 3  適正露出/2トップオーバー【キヤノン公式】


[NEW] Panasonic LUMIX GH5S 4K
メーカー公式の動画はカメラ性能をスポイルする表現は避けられていると思うので、「高画質」な動画として参考になります。

けっこう狭いレンジ(輝度幅)で表現しているのですね。

[NEW] Panasonic LUMIX GH5S 4K


Panasonic LUMIX GH5S | Hands-On Field Test in Slovenia
こちらも参考になります。「あ〜、これこれ。こんなトーンで撮影してみたい」というカットが何箇所か出てきます。

Panasonic LUMIX GH5S | Hands-On Field Test in Slovenia


Taylor Swift – Shake It Off
ホワイトバランスもニュートラルで「高画質!」な感じです。ハイエストライトから完全な黒まで、トーンをフル活用している印象があります。

アメリカのショウビズ職人が、淡々とプロフェッショナルに作成した感じ。演出含め、すごく醒めた、ビジネスライクな印象のMVです。

Taylor Swift - Shake It Off


10 Cloverfield Lane Official Trailer #1 (2016) – Mary Elizabeth Winstead, John Goodman Movie HD
「カラーグレーディングのためのカラーグレーディング」は鼻につくので大嫌いなのですが、ハリウッド映画は大体きちんとしています。
ミックス光の色転びを強調する形での、「根拠のある」色付けなので、鑑賞中に変に意識することもありません。

全編ほぼ地下室ですが、カラフルな印象があります。壁紙のセレクトのセンスとかでしょうか。

10 Cloverfield Lane Official Trailer #1 (2016) -  Mary Elizabeth Winstead, John Goodman Movie HD


Olympus E-M10 Mark III ピクチャーモード比較 05

設定もだいぶ練れてきたので、ピクチャーモード比較の初回の場所で再度撮影をしてみました。

主な設定値は、

  • 階調:オート
  • ハイライト:-7
  • シャドウ:+3
  • 彩度:-1
  • ホワイトバランス:昼光(G:-1)

です。

あれ? なんか空の色が変です。なんか、すごくキモいです……。

ハイライトの白飛び回避を目的に、[ハイライト]を最小値の-7にし、さらに[階調]をオートで整えた結果、空(ハイライト)がえらく不自然になってしまいました。

設定変更後の「青空」の映像は今回初めて見ることになります。初回の撮影以降、撮影時の天候はずっと「曇り」だったので、この不自然さに気づきませんでした。

「ハイライト:-7」の設定値に問題があったのか、[階調:オート]に問題があったのか、あるいはそれらの併用が問題なのか、改めて個別にテストする必要があります。

かなりの後退です。まだまだ道のりは遠いようです。

迂闊でした。とほほ……。


冷静になって考えれば、ハイライトを抑えればハイライトは暗くなりますし、色が付いていれば濃度は上がるに決まっています。

また、センサーの受光量には限界があり、一定以上の光量はさばききれず、飽和するに決まっています。完全に飽和してしまえば「白(飛び)」ですが、中途半端な飽和は色転びになるのは以前行ったセンサーのテストでわかっていたはずでした。

_1010013

露出オーバーで撮影し、raw現像時に減感(ゲイン「ダウン」)した際は、完全に飽和した部分はグレー、中途半端に飽和した部分はシアンに転びました。
今回の青空の転び方によく似ています。